乳がんの教科書

生存率と病期の関係

乳がんに限らず、がんになってしまった場合に一番気がかりなことは
「生存率」ではないでしょうか。

 

生存率は、簡単に言うと命が助かる確率。
知りたいけれど、怖くて知りたくない…。
本人も家族も、そんな葛藤と闘っているのではないかと思います。

 

この生存率は、実は、病期(=ステージ)と密接な関係があります。
体力的なものもあるかもしれませんが、生存率の高い・低いは
年齢よりも早いステージで発見されるかどうかということにかかっているようです。

 

乳がんになった場合の生存率とステージについては、
「5年生存率(疾患の予後5年経過した時点で生存しているかどうかの指標)」
を用いて説明されるケースが多いようです。

 

具体的には…

 

●ステージ1 :約98%
●ステージ2 :約91%
●ステージ3 :約71%
●ステージ4 :約29%

 

くれぐれも誤解して欲しくないのですが、
この生存率はあくまでも目安です。
症例数や治療する個々の病院でも差がありますので、
知る覚悟があるなら担当医師に尋ねてみましょう。

 

※乳がんの病期(ステージ)についての詳細は、
「乳がんのステージとは?」の項目で詳しく説明しています。
ざっくりと言いますと、

 

・ステージ1:早期がん
・ステージ2:早期がんだが転移の可能性あり
・ステージ3:局所進行乳がん
・ステージ4:遠隔転移乳がん、または末期がん

乳がんの生存率と転移の関係

「浸潤がん」という言葉をご存知でしょうか?
乳がんは、大きく分けてこの「浸潤がん」
「非浸潤がん」の2種類に分けられます。

 

どう違うのかと言えば、前者は他の場所に転移を起こす可能性のあるがん。
後者は、今のところ他に転移する恐れがなく、
一か所に留まっているがんのことを指します。

 

当然のことながら、浸潤か非浸潤かで生存率にも差が出てきます。
乳がんの予後は、
どのステージ(病期)で発見できたかに左右されることが分かっており、
やはり早期の場合は生存率も高いようです。

 

しかし、近年は、転移している乳がんの生存率も上がっているのだとか。
これは、抗癌剤の研究が進歩し、
新薬が臨床応用されていることによる功績が大きいのだといいます。
乳がんの転移や再発があっても、
一昔前に比べると生存率は飛躍的に上がっているのです。

 

ですから、「転移しているんだ…」とすぐに悲観的になる必要はありません。
治療は苦しいかもしれませんが、
気持ちをしっかり持って治療を続けていけば5年先、
10年先も家族と一緒にいられるはずです。

生存率を上げるためには?

生存率は、あくまでも統計的な指標でしかありません。
自分の大切な人の命を守るためには、
最初の病院選びから慎重になる必要があります。

 

例えば、乳がんの生存率が高い病院があるのなら
そちらの病院を選ぶべきです。
それだけ、乳がんの治療に長けた医師がいるという1つの指標になるからです。

 

同じ乳がんでも、病院や医師によって治療方針は異なりますので、
病院選びは思いのほか重要なポイントなのです。

 

難易度の高い手術や治療法では、
病院による生存率の差はより大きくなると言っても過言ではないでしょう。

 

今の時代、インターネットを駆使すれば
病院の情報はいくらでも収集することができます。

 

最初の病院で「あれ?ココ、大丈夫かな」と感じたら、
迷わずセカンドオピニオンを探すべきです。