乳がんの教科書

まずはセルフチェック!

乳がんの場合、病院での検査以上に重要視されているのが
自宅での「セルフチェック」です。
いわゆる、自己検査ですね。

 

乳がんは、ある程度の大きさになれば
日常生活の中で気づくことができる程度の明らかな症状が出てきます。
その点は、他の部分(主に内臓)にできるがんに比べて恵まれている点です。

 

例えば、乳房をくまなく触ってみることでしこりを発見できたり、
片方の胸だけが不自然な形に変形していたり、
皮膚が炎症を起こしたように腫れていたり。

 

目で見て・触って明らかな症状がある場合には、
「もしかしたら」と乳がんを疑うべきでしょう。

 

このような自己検査で乳がんを発見できれば
早い段階で治療を開始することができるため、
それだけ生存率も高くなります。

 

「自分で検査するなんて怖い…」
「病院の検査の前にがんを発見しちゃうなんて怖いよ〜」

 

と抵抗感や恐怖心を抱く女性も多いと思いますが、
自分で自分の命を救うことができる唯一の方法だと肝に銘じて、
月1回はセルフチェックをするように心がけましょう。

病院ではどんな検査をするの?

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みなさんの会社から届く健康診断の案内には、
乳がんの検査は項目として含まれているでしょうか?

 

「ある!」という方もいれば、「ない」という方もいるでしょう。

 

「ない」場合は、オプションとして自分で検査項目に追加するという
パターンが多いようですね。
この場合、数千円(その健康保険組合が提携している病院であれば
1,000〜2,000円程度。そうでない場合でも10,000円以下)の自己負担が
発生しますが、ケチらずに乳がん検査は必ず受けるようにしましょう。

 

病院での検査は、まず、「触診」から始まります。
セルフ検査と同様、今度は医師が乳房を触ってしこりの有無を確認するのです。
男性の医師の場合はちょっと抵抗を感じるかもしれませんが、
これはほとんどの場合仰向けに寝転んで検査するので、
特に“いやらしい感じ”ではありません(笑)。

 

次の検査は、今ではすっかりメジャーになった「マンモグラフィー」
「超音波」といった画像検査です。
それぞれ、別の項で詳しく説明しますが、
ここでは簡単な特徴をご紹介しておきます。

 

 

●マンモグラフィー
マンモグラフィーとは、いわゆるレントゲン検査のことです。
2枚の板で乳房を挟んで、乳房を平べったくして撮影します。
(縦・横の2方向で行います)

 

壊死したがん細胞にカルシウムが沈着することを「石灰化」と呼んでいますが、
マンモはしこりだけではなくこの石灰化を発見する能力に優れています。

 

ただし、乳腺が発達した胸は白いもやのように見えてしまうため、
併せて超音波検査も受けるように勧められることがあるようです。

 

ちなみに、地域の医師会による「二次読影会」で、
マンモグラフィーの結果を審議することもあります。
これによって、たとえAという医師がしこりを見逃したとしても、
B医師やC医師が発見してくれる可能性がありますので、
誤診の防止が期待できます。
(正式な結果が出るまでに1ヵ月近く待たされますが…)

 

 

●超音波検査
乳房にゼリーを塗り、
プロープと呼ばれるセンサーを乳房の上で移動させることにより、
乳房内部の画像をモニターに映し出すことができます。

 

乳腺が発達している人の胸は、マンモグラフィーで見ると
白い“もや”がかかって非常に分かりづらいのですが、
超音波ではそのようなことがありません。
そのため、若年者の乳がん検査でよく用いられているようです。


がん細胞であることを確定する検査

マンモグラフィーや超音波で「乳がんの可能性アリ」と判断された場合、
次の段階としては、
本当に「乳がん」であるかどうかを確定させなければなりません。

 

それには、発見されたしこり部分に細い針を刺して細胞を採取する
「穿刺吸引細胞診」が行われます。
これで乳がんの約90%が確定できるといいます。

 

もし、この検査でも診断できない場合は、
次のステップとして「生検」という検査を行います。
これは、細胞の塊である「組織」を採取して調べる方法。
超音波やマンモグラフィーの画像を元に検査する
「マンモトーム生検」がメジャーです。

 

他にも、乳がんの進行状況を調べる検査方法としてCTやMRI、PET、
腫瘍マーカー検査などがあります。