乳がんの映画が増えているワケ
数年前から、乳がんをテーマとした映画が増えていますよね。
これは、それだけ乳がんに罹患する患者さんが
増えていることの現れでもあります。
実際、成人女性の20人に1人が乳がんに罹患すると言われていて、
20代や30代で乳がんを発症する
「若年性乳がん」の患者さんも増えているのだとか。
年齢が若いほどがんの進行は早いため、
治療の効果が得られずに命を落とす方も少なくないのです。
このような情勢を鑑み、
ピンクリボン運動で様々なイベントが開催されたり、
乳がんをテーマとした映画が製作されたりしています。
これらは、全て、
「乳がんの早期発見に努めましょう」という啓蒙の意味を含んでいます。
乳がんの映画@ 「余命」
芸能プロダクション・スターダストプロモーションが製作した映画「余命」。
2009年2月に公開されました。
主演は松雪泰子さんで、その旦那様役で椎名桔平さんが出演されています。
ストーリーとしては、
38歳にして待望の赤ちゃんを授かった母親に、乳がんが再発。
しかし、彼女は自分の命をかけて子供を産む決意をします。
生んでも自分では育てられないかもしれない子供を生むべきか、
生まざるべきか。
見る人によって考え方は違うかもしれませんが…。
失われていく命と、これから生きていく命について考えさせられる作品です。
乳がんの映画A 「Mayu-ココロの星-」
ティ・ジョイ配給、2007年公開の「Mayu-ココロの星-」。
主演は平山あやさんです。
この映画、21歳の女性が乳がんを発症したという実話に基づく映画なんです。
胸にしこりがあることに気づいた21歳の竹中まゆ。
統計上、この年齢層の乳がん発症率は0%に近いにも関わらず、
医師には「悪性」であることを告げられます。
ここから、彼女と乳がんの闘いが始まるわけですが、
決して病気から逃げずに前向きに立ち向かう姿は
見る人の心を揺さぶります。
一見はかなそうに見えて、実は内側に強い意思を秘めている女性を
好演している平山さんが印象的な映画です。
青春まっただなかの女性が乳がんを通じて成長していく姿を
うまく描き出しています。
『どうして生きるの?』ではなく、
『何がなんでも生きなきゃいけない』。
そう思えるほど必死に生きたことはあるだろうか?
と考えさせられる内容です。
乳がんの映画B 「余命1ヶ月の花嫁」
TBSで放送され話題となったのが、この映画。
榮倉奈々さんと瑛太さん主演の「余命1ヶ月の花嫁」です。
テレビでも盛んに宣伝されていましたので、
ご覧になった方も多いのではないでしょうか。
もともとは、2007年5月にTBSの報道番組で放送された
ドキュメンタリー特番が大反響を呼んだことがきっかけで映画化されたようです。
乳がんと闘い、24歳で亡くなった長島千恵さんは、
「がんと闘う自分の思いを同世代の人たちに伝えたい」
という想いから取材に応じたのだそうです。
そんな彼女の夢は「ウェディングドレスを着ること」だったのだとか。
そこで、彼女の恋人や友人たちが模擬結婚式を企画。
しかし、この結婚式の1ヵ月後に命を落としてしまいます。
この映画化をきっかけとしてTBSと系列各局は
「ピンクリボンプロジェクト」キャンペーンを展開。
これにより、多くの女性の乳がんに対する意識を高めることに成功したようです。