乳がんの教科書

乳がんを告知されたら

今では、既婚・未婚問わず、社会に出て働いている女性が多いですよね。

 

乳がんになった場合、まず気になるのは、
「仕事、どうしよう」ということです。
手術をするなら2週間程度(場合によっては1ヵ月近く)休むことを
覚悟しなければなりませんし、
化学療法を受けるにしても体調が気になるところ。

 

化学療法というどうしても副作用が気になりますし、
髪の毛の問題もあります。
そのため、乳がんを告知された方の中には、仕事を休職したり
仕事を辞めたりして乳がんの治療に専念する人も多いようです。

 

また、人によっては、正社員を辞めて派遣社員やパートの道を選ぶケースも。
これは、正社員に比べると、非正規社員のほうが
多少なりとも時間の融通の利くという理由によるものです。

 

もちろん、正社員のまま、
手術の時だけ特別休暇をもらって乳がんと闘う人もいますし、
化学療法を受けながら仕事を続ける人もいます。

 

今は、ウィッグやかつらの技術も非常に進歩していますし、
化粧品の種類も豊富なので、髪やまつげ、眉毛が抜けてしまっても、
なんとかごまかすことができるんです。
健康な人でも、
「眉毛は全部剃って、毎朝自分で書いている」
って人も珍しくありませんし、つけまつげやマスカラを使えば、
まつげがないことなんて誰も気づかないと思います。

乳がんの治療と仕事の両立は苦しい?

乳がんを乗り越えて仕事復帰したり、乳がんの治療と仕事を両立したり…。
「世の中の女性は強いなあ。私には無理かも…」
と色々不安になっている方は多いのではないでしょうか。

 

確かに、手術で乳房を失った場合の心理的なショックは大きいと思いますし、
化学療法の副作用で体力が落ちたり関節痛に悩まされたり…。
気持ちもウツっぽくなって、
「とても仕事どころではない!」
「とても、前向きな気持ちで仕事をする気にはなれない」
という日もあると思います。

 

しかし、実際は、仕事をしているほうがむしろ気が紛れるという利点もあるんです。
ベッドの上で、1人、じっと考えてばかりいると
悪い考えばかりが浮かんできてしまうでしょう。
仕事に出かけて忙しくしているくらいのほうが、
精神的には楽になれると言う方も多いですよ。
(仕事の内容や職場の事情によっても異なりますが)

 

手術後1〜2週間もすれば普通に仕事ができる状態になります。
病院の医師からも、

 

「家に閉じこもって寝ているだけではリハビリになりません。
腕の動きがスムーズになるように、どんどん動いてください。
自分のことは自分でやってください」

 

と指導されます。

 

手術後に放射線療法を受ける場合は、
5〜6週間毎日通院することになりますが、
その点さえ上司に了承してもらえれば、物理的な通勤は可能なんです。

無理は禁物!

乳がん手術後、仕事に復帰する場合は、
いくら身体の調子が良くても無理は禁物。
最初は半日単位から復帰することをオススメします。

 

また、どんなにタフな人でも、
メンタル面で多少なりとも不安定になっているもの。
以前なら気にせずに流せていたことにひどく傷つけられたり、
心が苦しくなったり、動悸が激しくなって身体がしんどくなったり…。

 

以前の自分とは違う面に、自分自身でも動揺してしまうかもしれません。

 

仕事に復帰する場合には、次のことに注意しましょう。

 

・仕事の再開時期については、主治医と相談の上で決めましょう。

 

・疲れが溜まらないように十分な休養を取り、適度な気分転換を図りましょう。

 

抗がん剤の投与やホルモン療法剤の服用、
放射線照射などが必要になる場合は、
上司にも事前に相談しておきましょう。

 

・体調次第で休んだり、病院へ通院したりできるように、
職場の上司や人事担当者と仕事量や職種などについて相談しておきましょう。

 

・「休んだ分を取り返そう!」と、無理して頑張り過ぎないように注意しましょう。