乳がんの教科書

まずは受け入れること

母親が乳がんになってしまった…。

 

コレ、最近は珍しくないケースだと思います。
子供がいくつになろうとも、母親は母親。
心のどこかで、頼りにしている部分があると思います。

 

そんな母親が乳がんになってしまった時、
子供はどんな風に対応したら良いのでしょうか。

 

人はみんな母親のおっぱいで育ったといっても過言ではありませんので、
そのバストに病魔が巣くっている状態というのは
精神的にショックが大きいと思います。
自分を包み込んでくれた母親の愛情と、
やわらかいバストの感触とは重なり合う部分も多いハズだからです。

 

まずは、そのバストが病に冒されているという現実を受け入れること
最初だと思います。

 

筆者の場合は、母親が何年も前から乳がん検診を受けていなかった
ということに対して、ちょっと腹を立ててしまいました。
今思うと、病名を告げられてただでさえ不安であったであろう母親に対して
「なんで検査受けてなかったの」と詰め寄ってしまったことは、
大人げなかったし、酷なことをしてしまったと反省しています。

 

しかし、冷静ではいられないくらい、母の病気がショックだったんです。

 

がんは生活習慣や遺伝も関与して発症するものですので、
今までどんなに元気でタフだった人でも油断はできません。

 

「まさか自分の母親が…」
「うちの母ちゃんだけは絶対大丈夫」

 

と信じたくない気持ちは分かりますが、
まずはその現実を受け入れることです。

一緒に戦う覚悟をきめる

筆者は、告知されてから約1週間は、
母親が乳がんになってしまったという現実を
どうしても受け入れられませんでした。

 

でも、不思議なことに、徐々に
「今は自分がしっかりしなくては」
という自覚のようなものが芽生えてきたんです。

 

今までは自分を守ってくれる人、何かあったら頼るべき人だった母親を、
ようやく「自分が守るべき人」と思えるようになったんですよね。

 

同時に、自分もすぐに乳がんの検査を受けました。
残念ながら、遺伝的に乳がんになりやすい家系というのがある
と聞きましたので、これからは自分も毎年検査を受けにいこうと決めたんです。
今思うと、母は良いきっかけをプレゼントしてくれたのかもしれません。

 

検査を受けて、「今年は自分は大丈夫だった」と確認できた時、
「これで母親を精いっぱい支えられるな」
という前向きな気持ちを持てるようになりました。

 

この時までは、乳がん=怖いもの、
恐ろしいものとしか思えなかったんです。

 

これを機に、乳がん=立ち向かうものと考えられるようになりました。

母親の気持ちに寄り添う

思えば、闘病中の母はずっと、筆者に対する
「乳がんになったりして申し訳ない」という気持ちと
「傍にいて支えて欲しい」という気持ちとの葛藤で
苦しんでいたのかもしれません。

 

人の気持ちは目には見えないので、本当のところは分からないわけですが…。

 

筆者は両親と遠く離れて(片道半日くらいかかります…w)暮しているので、
一往復するだけでも数万円単位の交通費がかかってしまいます。
そのため、治療中も月に1度くらいしか帰ってあげることができませんでしたが、
帰る度に、嬉しそうな笑顔の裏に見え隠れする
“ちょっと申し訳なさそうな”表情が忘れられません。

 

乳がんで心細い精神状態にありながら、
そういう気持ちを感じさせてしまったこと、
娘としてはとても申し訳ない気持ちで一杯です。

 

でも、帰省した時には、なるべくいつもと変わらないように
振る舞うように心がけていました。
たとえ、抗がん剤で髪が抜けていても、顔がむくんでいても。
ただ話を聞いてあげたり、一緒に買い物に行ったり、
外食したり、お笑い番組を見たり…。

 

 

考えてみれば、母親が乳がんになっていなかったら、
2人でこんなに一緒に過ごすことはなかったかもしれません。

 

母の乳がん体験でつくづく感じたこと、それは、
親はいくつになっても子供と一緒にいたいものなんだってことです。
みなさんの中にも、母親が乳がんで闘病中という方が
たくさんいらっしゃると思いますが、
どうぞたくさん一緒の時間を過ごしてあげてください。

 

それが、本当はなによりも1番の親孝行なのかもしれません。