乳がんの教科書

不安になる自分を受け入れよう

がんに限らず、病気に「不安」はつきものです。
健康に何らかの障害を持って、
不安を感じない人はいないのではないでしょうか?

 

とりわけ乳がんは、自分の胸にしこりをみつけたとき、
乳がんと診断されたとき…
乳房という“他人から見えやすい部分”を失うかもしれない!
という不安が常についてまわります。

 

さらに、手術や抗がん剤の治療が始まるときには、
「乳房が片方だけになってしまったら、服はどうしたら良いんだろう」
「副作用で髪が抜けてしまったらどうしよう」
「もう片方の乳房にも転移したらどうしよう…」
さまざまな不安や混乱に振り回され、
誰かに助けを求めたくなったりするでしょう。

 

そして、人によっては、そんな自分を
「弱い」「情けない」と責めてしまうこともあります。

 

しかし、乳がんは不安になって当然の病気。
誰でも、告知されれば情緒が不安定になります。
最初から、「私は病気に負けない!」なんて意思を強く持てる人はいません。
誰もが葛藤し、認めたくない現実をなんとか受け入れて前へ進んでいるのです。

 

まずは、不安を感じる自分自身をありのままに受け入れて
肯定してあげることが大切です。

不安感とうまくつきあっていくためには…

みなさんは、不安と恐怖の違いをご存知でしょうか?

 

恐怖が、「私はコレが怖い!」
という具体的な対象を持つ感情であるのに対して、
不安は「未知なもの」「曖昧なもの」に対して抱く感情。

 

乳がんを告知されて、
「自分はこれからどうなってしまうのか」
「手術を受ければ治るんだろうか」「治療はいつまで続くんだろうか」
…と、先の見えない漠然とした“未来”に対して感じるのは、
やはり恐怖ではなく“不安”でしょう。

 

しかし、経験上、いつまでも強い不安に囚われているということはあり得ません。
ずっと続くようにも思える強い不安感というのは、実は一時的なもの。
どん底を見れば、次は前向きな気持ちが出てくるハズです。

 

不安への対処法は人それぞれですが、一番効果的なのは、
不安を感じる元になっている原因を見極め、
それを改善することではないでしょうか。

 

例えば乳がんなら、症状や治療法、金銭面について
「どうなるかわからないこと」
が多いのが不安の要因になっているのでは?

 

そもそも、乳がんという病気のことがよくわからない、
どんな治療法があって、その副作用はどんなものなのか納得できていない、
治療費がどのくらい必要なのか検討もつかない。
…こうした情報不足からきている不安ではないでしょうか?

 

こうした不安を緩和するためには、遠慮せずにどんどん相談することです。
担当医や看護師をはじめとする医療スタッフは、
患者さんのをサポートするためにいるわけですから、
「こんなこと聞いたら失礼かな」などと遠慮する必要はありません!

 

使える相談窓口&情報元

乳がん治療に伴う漠然とした不安感は、
家族に相談することで解消される場合もあります。

 

しかし、関係が近ければ近いほど、
かえって遠慮して「相談できない」というケースも…。
確かに、看病やら金銭面やらで迷惑をかけていると思うと、
なかなか弱音は吐きづらいものかもしれません。

 

そんな時、心強い味方になってくれるのが、患者会や援助団体といった
いわゆる「自助グループ」です。

 

実際に乳がんを体験した人たちが作っている組織なわけですから、
あなたが今抱えているような不安も通ってきたハズ。
自らの体験を元に、あなたにとって的確なアドバイスをくれることでしょう。

 

不安に押しつぶされそうなのは自分だけではないことや、
乳がんを乗り越えて5年、10年、15年と
元気に日常生活を送っている人がいること、
自分の知らないお得な情報(特に金銭的な支援制度関係)…等々、
精神的にも物質的にも得るものが多いお付き合いになると思います。

 

また、乳がんについて多岐にわたる情報を入手するなら、
下記のサイトがおススメ!
日本乳癌学会 「乳がん患者さんのためのHPリンク集」

 

厚生労働省が運営するサイトから、医療機関や学会のサイト、
乳がん患者自身が開設しているサイトまで、幅広く網羅されています。

 

図書館や書店で書籍を探すよりも、こうしたサイトを利用したほうが
欲しい情報を手っ取り早く入手できるかもしれません!