乳がんの教科書

笑いの健康効果

筆者の母が乳がんで抗がん剤治療を受けていた頃、
母が奇妙な物を欲しがっていた時期がありました。

 

それは…「笑い袋」です(笑)。
「ちびまるこちゃん」のアニメを見ていて、「コレだ!」と思ったのだとか。

 

確かに、当時の母は薬の副作用で髪の毛も抜けてしまい、
誰にも会わずに家に引きこもる生活が続いていました。
ふと、自分で「最近笑っていないな…」と思い、
笑い袋を買おうと思い立ったようです。

 

確かに、「笑い」に健康効果があることは広く知られていますよね。
笑うと、体内でガン細胞を攻撃する
「ナチュラルキラー細胞(NK細胞)」が活性化し、
その結果、免疫力が高まると言われています。

 

これは科学的にも証明されており、例えば、1992年に
「日本心身医学会」が生活習慣病患者を被験者として行った調査では、
喜劇を見て大笑いした後には、
病気への抵抗力を示す免疫機能が向上することが確認されています。

 

また、アメリカでは「笑い療法研究会」なるものが発足し、
この機関の研究によれば、
笑いには鎮痛作用をもつ「脳内モルヒネ」を増加させたり、
自律神経の働きを安定させたり…といった効果があることも分かっています。

 

日本でも、こうした笑いの力を医療の場に生かそうという動きが活発化。
「落語」などを取り入れる病院も出てきています。

乳がん治療と笑い

乳がんをはじめ、「がんの治療に笑いのパワーを取り入れよう」と、
日本でも様々な研究が始まっています。

 

例えば、がん患者に吉本新喜劇を3時間見せて大笑いさせたところ、
「その前後でナチュラルキラー細胞の活性度が有意に上昇した」
という研究結果は有名な話です。
これは、笑いががん治療に効果的であることの動かぬ証拠と言えるでしょう。
注射でこのNK細胞を活性化させようとすると3日もかかるそうですから、
笑いの力って偉大ですね…。

 

ちなみに、笑いは脳内のα波もやβ波を増やす作用もあるのだとか。
特にβ波は、人の「やる気」や前向きな気持ちを引きだす上で
重要な脳波ですから、
物事を前向きに捉えるためには必要不可欠なものです。

 

さらに、笑うと左脳・右脳ともに血流量が増えることも分かっており、
笑いは脳の活性化にも効果的であると言えます。

 

筆者の母も、笑い袋+綾小路きみまろのDVDで
辛い乳がん闘病生活をなんとか明るく・前向きに乗り越えることができました。

 

笑い効果は、絶大です!

 

しゃべることも大切

親族が乳がんになって一番感じたことは、
「笑い」「しゃべること」の大切さ。
女性の場合は特にそうなのかもしれませんが…。

 

誰かとしゃべったり(それが愚痴であっても)、笑ったりしていると、
その時だけは自分が抱えている現実から目を背けることができるんですよね。
一人でじっとしていると、どうしても頭の中は
ネガティブな考えに囚われてしまいがちですから…。

 

人(または時期)によっては、「一人でそっとしておいて欲しい」
というケースもありますが、やはり誰かに気持ちを吐き出すことが大切です。
自分のつらさを話せれば、気持ちの整理もつきやすくなりますし、
多少なりとも気持ちも軽くなるものです。

 

とはいえ、乳がんの患者同士だからこそ共有できる気持ちもあるでしょう。
そんな時は、全国の「患者会」
仲間を探すというのも一つの手です。