乳がんの教科書

“冷え”は万病の元

突然ですが、みなさんの平熱は何度でしょうか?

 

「36度くらいかな…」
と思っている方が多いかと思いますが、
実は今、平熱が35度台という「低体温」の方が増えているんです。

 

たかだか1度下がるくらい、別に問題ないのでは?
…と思われるかもしれませんが、その1度の違いは思いのほか大きい!
体温が1度下がると、免疫力は5分の1にまで落ちてしまうのだそうです。

 

しかも、がん細胞は低体温が大好き!
39.3度以上になると死滅してしまうため、
低体温で冷えた身体が大好きなのです。

 

身体が冷えていると、血液中の脂分が固まり、血液の流れを阻害します。
これが、血行不良の一因。
血行不良になると全身の細胞に栄養や酸素がうまく行き渡らなくなりますし、
細胞から出た老廃物を回収することもできなくなってしまいますので、
身体に悪いモノが溜まりやすくなります。

 

こうして血液の流れが悪くなると、身体を守る「リンパ球」の働きも低下。
免疫力が下がり、乳がんのみならず
様々な病気にかかりやすくなってしまいます。

 

決して大げさではなく、「体の冷えは、万病の元」なのです。

 

乳がんと冷え

では、なぜ身体が冷えてしまうのでしょう。

 

原因の一つが、ストレスによる交感神経系の緊張です。
自律神経には、活動時(身体が戦闘状態にある時)に働く交感神経と、
休息時(身体がリラックスモードになる時)に働く
副交感神経の2種類がありますが、
通常これら2つは、互いにバランスを取りながら身体の働きを調整しています。

 

しかし、精神的なプレッシャーや睡眠不足、エアコンによる冷えなど、
内的・外的な要因で過度なストレスにさらされると、
このバランスが取れなくなってしまいます。

 

結果、交感神経が常に優位な状態となって身体が常に緊張モード。
緊張すると筋肉がこわばってしまいますので、
血流が悪い状態が続いてしまうのです。

 

血液の流れが悪いわけですから、全身に熱を運ぶこともできませんよね。
これが、ストレス性の“冷え”のメカニズムです。

 

実は、若い女性にも乳がんが増えている背景には、
こうした「ストレス」の問題があるのではないかと指摘する声もあります。
女性の社会進出が当たり前のこととなり、
男性と同じように厳しいノルマを課せられて働く女性が増えていますよね。

 

会社では業績をネタに上司に怒られ、人間関係で悩み、
家に帰れば家事と子育ての両立に四苦八苦。
せっかくの休みも、家事に追われて暮れていく…。

 

このようなストレスが現代女性の“冷え”を招き、
結果として乳がんの増加につながっているのではないか
と言われているのです。

乳がん患者の8割は朝、パンを食べている?

乳がんと“冷え”の関係を考える上で、
もう一つのファクターとして考慮すべきは「食事」です。

 

幕内秀夫著の「乳がん患者の8割は朝、パンを食べている」
という本にも書かれていますが、
最近、お米を食べずに
パンやパスタがメインの食生活を送っている女性が増えています。

 

東洋医学では、食べ物を

 

・陽(温・熱):体を温める食べ物
・陰(涼・寒):体から熱をとる、体を冷やす食べ物
・平は陽、陰のどちらにも偏らない中間の穏やかな性質の食べ物

 

…の3つに分類されていますが、パン(=小麦粉)は陰性の食べ物。
つまり、身体を冷やす性質があるのです。

 

なぜ、女性たちの食生活がパンに偏りがちになっているのか?
その理由の一つとして、
極端なカロリー制限、「太ること」への恐怖心が挙げられます。

 

ごはんをしっかり食べてしまうとカロリー過多になって太ってしまう

パン食で軽く済ませよう

でも、ケーキやクッキーも食べたい!

それなら、主食を減らしてお菓子に置き換えれば良い

 

…このような考えから、
食事よりもスイーツでカロリーを摂取している女性が増えているのだとか。
つまり、米を食べずに小麦粉、砂糖、油、果物などで
カロリーをとっているわけです。

 

パン食の場合、おかずといえばウィンナーやスクランブルエッグ、
ハンバーガー、ポタージュスープなど
油を使った料理がメインになりがちですよね。
それだけコレステロールの摂取量が多くなってしまいます。
(食パン自体にも油脂とバターが使われています)

 

乳がん細胞は女性ホルモンによって成長するという特徴がありますが、
その女性ホルモンの元になるのはコレステロール。
つまり、コレステロールの摂取量が増えれば
それだけ乳がんの発症率も高くなるというわけです。     

体温アップで免疫力を上げよう!

前述した通り、身体の“冷え”の根本には、
過度なストレスや偏った食生活などの問題が潜んでいます。

 

乳がんを予防するためには、
生活習慣を見直してイチから改善することが大切。
その際、もう一つ気をつけて欲しいのが、「運動」です。
運動で筋肉を鍛えれば、それだけ毛細血管が発達して血流もUP。
血行が促進されれば体温が上がって冷えも改善され、
乳がんに負けない免疫力を手にすることができるでしょう◎

 

運動ががんの予防や治療に効果的であることは、
多くの動物実験や調査研究などでも明らかにされていることです。

 

おススメは、ちょっと速足で行うウォーキング。
ほんのり汗ばむ程度の運動には、
自律神経のバランスを整える作用があるんですよ。
(※頑張りすぎると交感神経が優位になって逆効果!)

 

近所を歩くだけなら、お金もかかりませんし!
自分の生活の中でできる範囲で構いませんので、
適度な“冷え取り運動”、始めてみませんか?